セキュリティへの誤解

ハードディスクのトラブルや動作の安定性についてご相談を受ける際、
Mac OS X に備わっている機能を誤解して利用しているケースが時折見受けられます。
そこで今回は、
間違った使い方で大きなトラブルになりかねない「FileVault」について解説します。
   
この「FileVault」という機能は、
アップルメニュー > システム環境設定 > セキュリティ という項目にあります。
 
この機能は、説明をよく読んで頂ければ分かるのですが、
ホームフォルダ(ログインしているユーザのフォルダ)を暗号化して、
データを安全に保護するための機能になります。
つまり、ウイルスやフィッシング詐欺などの対策ではなく、
パソコンを盗まれたり、無断で利用された場合のデータ漏洩を防ぐ機能になります。
では、一般家庭の利用で、この機能をONにしておく必要はあるのでしょうか?
余程持ち出されては困るような機密情報をお持ちでない限り、その必要は無いと思います。

むしろ、この機能を利用したことによる、デメリットの方が多いかもしれません。
その理由を以下に挙げます。
○ログイン・ログアウトのたびに暗号化処理を行うため、動作が遅くなってしまう。
○万が一、データに不具合が起こった場合、すべてのデータを失う可能性がある。
○データ漏洩を防ぐ機能であるため、バックアップ機能が正常に行えない。
(暗号化保護されていますから、データ復旧やメンテナンスが正常に行えません)
以上のようなリスクが伴いますので、あまり理解せず機能をONにしていた方は、
今すぐ機能を解除して下さい。
もちろん、このような状態でトラブルが発生した場合、
当店でもデータの取出しはできません。
様々な機能をしっかり理解したうえで、ご利用頂くようお願い致します。
 
 
マックラックは、今月30日(木)まで休まず営業致します。